マシニングセンターによる切削加工の流れ・手順・段取りを初心者でもわかるようにざっくり解説!【受注から出荷まで】
【アフィリエイト広告を利用しています】
【アフィリエイト広告を利用しています】
このページではマシニングセンター加工に
これから携わる方、初心者の方向けに
マシニングセンター加工の
流れ・手順・段取り を
ざっくり解説します!
受注~出荷までどのような流れで
行われるか知りたいかたはぜひご覧ください。
わからない用語、部分がありましたら気軽にコメントください。
マシニングセンター加工の流れ・手順・段取り
ざっと書くとこんな感じ
①受注
↓
②材料発注
↓
③工具・治具の準備(段取り)・原点の設定
↓
④プログラム作成・呼び出し
↓
➄マシニングセンター加工
↓
⑥検査(加工精度・外観)
↓
⑦脱脂・洗浄・拭き上げ
↓
⑧梱包
↓
⑨出荷
具体例で流れをつかもう!
ざっくりとした手順はわかりましたか?
次に具体例でマシニングセンター加工の流れをつかみましょう!
簡単なアルミプレートを用意しました。
穴をあけて、端部を少し削るような部品です。
図面で見るとこんな感じです。
これを上記した流れに沿って進めます。
①受注
お客様から発注書を発行してもらいます。
図面、品番、数量、納期などを確認しましょう。
↓
②材料発注
材質、数量、納期、寸法、仕上げ方法などを明記し、材料を発注します。
材質:A5052P
数量:10個
納期:通常
寸法(mm):厚み20 x 75 x 150
仕上げ方法:4F材
こんな感じで発注します。
※4F材についての解説は↓の記事参照ください。
③工具・治具の準備(段取り)・原点の設定
まずは必要工具を準備します。
・センタードリル(もみつけ)
・φ10ドリル(穴加工)
・φ10エンドミル(切削加工)
必要工具が無い場合は発注します。
用意した工具はマシニングセンターに取付け、
工具長を測定し、マシニングセンターに工具長を記録します。
(ホルダ、コレット、プルスタッドボルトなどのツーリングの説明は割愛)
次に治具の準備。
今回は外形が仕上がったアルミプレートのため、
・バイス
・ワーク(材料)の位置決め用ストッパー
・ゲタ(ワークの下に敷くプレート)
なんのこっちゃ?という方のために画像を準備しました。
※画像にゲタはありませんが、本来、ワークの下に敷くプレートのことで、
パラレルブロック、ゲタ、ヨーカンなど、呼び方はいろいろです。
ワークの高さ方向の調整や位置決め、貫通穴のドリルの逃げを作るために使用します。
こんな感じのものです。
別途クランプする治具が必要になります。
治具を準備して、クランプ方法が決まったら、実際にワークをセットし、
X(長さ方向),Y(奥行方向),Z(高さ方向)の基準面を測定し、
マシニングセンターに原点の設定をします。
※ワーク座標系と呼ばれるものでGコードのG54が一般的です。
④プログラム作成・呼び出し
次にプログラム作成です。
マシニングセンターはプログラムの指令に
従って動きますので、一つ一つの部品ごと、工程ごとに
プログラムが必要になります。
プログラムはマシニングセンターに最初からついている
プログラム作成ソフトや、パソコンにインストールした
CAMと呼ばれるソフトを使用して作ります。
今回は穴あけと切削を1工程で行うプログラムを1つ
作成し、呼び出します。
➄マシニングセンター加工(自動運転)
プログラムが作成出来たら、そのプログラムを使用して
加工をします。
自動運転用のプログラム呼び出し(最初の一度だけ)
↓
ワークの取付
↓
自動運転ボタンON
↓
加工
↓
ワークの取り外し
↓
エアーブローして、次のワークを取付
↓
自動運転ボタンON
(以降繰り返し)
⑥検査(加工精度・外観)
加工が完了したら、検査をします。
加工品の寸法を実測して、
図面で要求されている寸法公差内に入っているか確認します。
今回の例では、
- ワークの長さ、幅、厚み
- φ10の穴径
- φ10の穴位置
- 5mm切削部分の寸法
を測定します。
また、加工時に巻きキズが付いてしまったり、クランプした
ところに打痕やキズが付いていないか外観の確認をします。
⑦脱脂・洗浄・拭き上げ
マシニングセンター加工をすると切削液がワークに
付着します。切削液は粘性がありますので、
脱脂洗浄し、エアーブロー拭き上げなどを行います。
加工後のこの工程をどこまでやるかを、しっかり
お客様と確認することをオススメします。
この工程は加工のサブ的扱いですが、どこまでやるかで
工数が全然違います。
今回のワークは手のひらサイズですので、
脱脂洗浄剤にドブ漬けして→エアーブロー→拭き上げ
といった感じでしょうか。
これも次工程で表面処理があったりすると、
表面処理前に脱脂洗浄しますので、
脱脂洗浄工程は省略して、軽く拭き上げで
納品することが可能になりコストダウンを図れたりします。
お客様とその辺りを詰めて、見積りに脱脂洗浄なしで安く見積もれることで
他社と差別化できたりします。
⑧梱包
せっかく丹精込めて作り上げた製品ですが、輸送中のキズで
NG!なんてことも、しばしばありますorz
そうならないためには、キズ打痕が付かないようにしっかり梱包しましょう。
ただし、過剰に梱包すると梱包材の費用がかさむので、
その辺はノウハウですね。
⑨出荷
最後に出荷です。
自社でお客様に届けることもあれば、
宅配便、チャータートラック便などで
出荷します。
今回は以上です!
最後までお読みいただきありがとうございました。
signal
町工場の経営やマシニングセンター加工についてご質問受付中!!
初歩的なことも大歓迎です。
一緒に問題解決していきましょう!
下記問い合わせページよりお気軽にご連絡下さい!
http://alife-blog.com/contact/